INAXデザインコンテスト金賞 
Tuesday, 28, December, 2010, 21:39 - ARCHITECTURE
INAXデザインコンテスト金賞Stone Terraceが受賞いたしました。全国から592点もの応募があったと聞きました。その中で最も高い評価をいただけたことは、とても嬉しく、これまで以上にいい建築をつくらなければと、身が引き締まる思いです。長い年月をかけてこの風景を美しく耕し続けてこられた地域の方や、建物を大切に使って下さっている建て主様ご家族にこの場を借りてお礼申し上げます。



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基町高層アパート 
Saturday, 11, December, 2010, 16:19 - ARCHITECTURE
アーキウォーク広島の企画でいくつかの建物を見学することができたのですが、その中でも特に素晴らしかったのは基町高層アパートでした。それまでは、歴史的に重要な集合住宅であることは知っていましたし、いくつかの知識はあったものの、実際には外観を見上げるだけでした。この度、初めてピロティ 空間と人工地盤と屋上庭園を見させていただきました。特に屋上庭園は、雁行する建物配置と起伏のある立体的な構成によって、地面から見上げるこの建物の外観とは全く異なるドラマチックな空間になっています。それらの地形(=屋上庭園)と実際の俯瞰した広島の風景が一体となって、私にとって見慣れた広島の街がまったく異なる美しい印象の都市として感じられました。

この集合住宅のル・コルビュジエユニテ・ダビタシオンからの影響は、当日の高田真さんの解説の通りだと思いますが、それ以上に、近代建築運動というもののスピリットがこの極東の地方都市に建つ建築にも連綿と受け継がれているように感じられました。近代建築運動とはそもそも、それまでの一部のお金持ちや権力者のために豪華に飾り立てられていた様式建築から脱却して、多くの一般の人の生活を豊かにする、シンプルで機能的な建築を提供しようというものだったと思います。例えば、ル・コルビュジエのユニテ・ダビタシオンのコンセプト・ドローイングに見られるように、多くの戸建ての住宅が地面を覆いつくすのではなく、コンパクトな住戸を立体的に積み上げることによって、すべての住戸に光と風と眺望を分け与えるだけでなく、広々としたオープンすペースとしての地面と、光あふれる開放的な屋上庭園を多くの人に開放するという考え方がなされており、それらの建築的なアイデアの元には、多くの人に分け与え、共有するという考え方があると思います。その考え方は、現在多く見られる高層建築のように、都市の小さな土地を積層し、一部の人によって独占することによって、付加価値や経済価値を増すという考え方とは、大きく異なるように思われます。ヨーロッパで生まれた建築思想が、世界中に広まり、原爆の被害と戦後の貧しさの中にあった広島という町に生かされたという事実に、当時の建築家達の思想の普遍性と強さを改めて感じました。

現在、世界中の実際の空間やバーチャルな世界で次々と新しい建築が生み出され、それらはル・コルビュジエの時代とは比べ物にならない程のスピードで世界中に広がっています。しかし、それらの建築がどれほどの普遍性と強度をもって、時代や地域を越えて受け継がれ続けていくだろうかと、考えさせられます。まだまだ、建築には重要な役割があるのだと、改めて考えさせられ、背筋が伸びるような気がしました。



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壁 ゴッドバーガー 
Friday, 11, June, 2010, 23:21 - ARCHITECTURE
ようやくゴッドバーガーの壁が立ち上がりました。壁が作り出す曲線、空間、形状は何度も模型やCGで確認していたのですが、やはり、実際に重みを持った素材によって立ち上がってくると、その光の質に改めて驚かされます。模型では厚紙を立体的に組み上げてブロックの形状をつくりその光を見ていたわけですが、コンクリートブロックという中身が詰まった重量のある素材で光が切り取られる事によって、その光の断片と影のコントラストはよりはっきりしたものになります。しかしまだその光も工事用の白いシートによって拡散された光を切り取っているに過ぎません。この壁によって切り取られた実際の太陽の断片に早く触れてみたいものです。また、まだこの壁を外から見ていないので、古くからあるこの商店街の入口 にどのような街区のコーナーをつくりだすか、人々にどのように受け入れられるか心配であり、楽しみです。



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40年後のリノベーション 
Friday, 11, June, 2010, 22:59 - ARCHITECTURE
40年以上前に建てられた鉄筋コンクリート造のマンションの改装。約6mグリッド上に柱が立てられ、ほぼ南向き窓、北側片廊下という、一般に言われるこの時代の標準的なマンション。あるいは、最も退屈なデザインの建物で、設計者の何らかの特別な思い入れを全く感じない、建築というより構造物だと言えます。しかし、改装してみると、単純な日当りの良さと天井の高さが、デザインやかっこよさや新しさを超えた何かしらのリラックス感を与えてくれます。オリジナルのこの朴訥としたマナーに習って、日当りの良さ、天井の高さを生かして、空間を極力分割せず、柔らかく肉厚のスギ板、既存の不陸をそのまま現して白く塗装した壁や天井、キャンパス地、など最低限の素材で改修しました。

この建物のように、自分が今つくる新しい住宅や店舗もやがて改修される事があるかもしれません。内装材やデザインがいつか取り去られる事があっても、その後に残る空間の伸びやかさや広がりが、時代を超えて共感されるよう望みます。



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空に近い庭 
Tuesday, 16, March, 2010, 20:02 - ARCHITECTURE
以前に住宅特集の取材でお会いした石井智子さんに、広島にある素敵な建物 を教えていただきました。やっと見に行くことができました。石井さんのお父様が設計された建物です。本格的な屋上緑化をしている建物で、なんとその上でブルーベリーを栽培しています。その日は特別にブルーベリーフェアとして、一般に開放されている日だったので、屋上まで上がらせていただきました。屋上に緑があるということは、より空に近い位置に庭ができるので、緑の水平面によって周辺の雑然とした建物がトリミングされて、遠くの山並みや空と足元の緑が直接つながって、開放感が圧倒的に高まります。実際に体験してみると当たり前の事がとても新鮮に感じられるものです。建築のつくられ方はとても素朴で、無駄がなく、理にかなっているように感じられました。庭でいただいた手づくりのパンやケーキも美味しかったです。



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